田舎でみつけた驚き

動物

田舎に引っ越してから5年、住んでいる環境によって、動物にもだいぶ違いがあるんだと思いました。温暖な地域と寒冷地では花の種類が違うように、その土地だけにいる動物もいます。
でも身近にいる犬、猫、カラスやスズメも性格が違うんですね。

ところ変われば しな変わる…

長野県戸隠に5年前に引っ越してきました。それまで生まれた時から東京やその近郊に住んでいました。
私が小さい頃はまだ自然が多かったのですが、空き地には家やビルが建ちならび、見上げても建物に囲まれて、どんどん空が小さくなってしまいました。
もっと広い空が見たいと、長野に拠点を移すことにしたんです。

ここでは春にウグイスやカッコウが鳴き、スズメよりもキジの方がたくさんいます。家の前の畑ではキツネが狩りをして、ちょっと山道に入ると鹿やテン、熊も見たことがあります。

犬の散歩中に集落の道路を歩いていたら、道の真ん中にピーターラビットのような茶ウサギが、2本足でスッと立っていたんです。
咄嗟に誰かの飼っているウサギが逃げ出した!と思いました。
その場にいたご近所さんに迷子ウサギがいるから、捕まえないと、と言ったらみんなポカンとしてます。
何か変?
そこで気づいたのは、そのウサギは野生の野ウサギで、飼われているわけではないということ。
あ~、恥ずかしい。だって都会の道路にウサギなんていないもの。

ここでは都会ほど多くないですが、カラスやスズメも見かけます。
引っ越してすぐにアニマルコミュニケーターの私は、カラスを見かけたら話しかけていました。
こんにちは、今度引っ越してきたから、よろしくね。
カラスはギクッと動きを止めて、ジッとこちらを見たと思ったら、すぐに飛び去ってしまいます。
それから数日経った時、散歩から帰ってくると家の屋根に、20羽くらいのカラスがいます。
こちらに来てから、こんなにたくさんのカラスを見るのは初めてです。
アニマルコミュニケーションで、みんなが何を話しているのか聞いてみると、
あいつだ!あいつだ!
話しかけてくる変な人間はここにいるぞ!
ココが住処なんだな。
どうもカラス同士で最近変な人間を見かけると、噂になっていたようです。みんなでどんな人間かをさぐりに来たようでした。
確認が済んだら、それからは1度も家の屋根にカラスは来ません。

都会のカラスは怖い存在

カラスはとても頭が良いです。
犬や猫よりも賢く、人間では7歳くらいの知能を持つと言われています。
都会のカラスは身体も大きく、子供や小さい犬や猫を襲うくらい怖い存在でした。長野のカラスと種類が違うのでしょうか。

まだ子供が小さい頃に、保育園のお友だち家族で公園にピクニックに行った時です。
芝生にシートを敷き、その上にみんなの荷物をまとめて、食事をする前に集集合写真を撮ることになりました。
シートの手前でカメラを構え、その前に私たち親子全員で並んでいると、大きなカラスが1羽舞い降りたかと思うと、たくさんの荷物の中から、袋菓子が入ったビニール袋だけをサッとくわえて飛んでいってしまったんです。
あっという間の出来事でした。
カラスは遠くから私たちに様子をうかがって、隙を見て狙っていたんですね。
写真を撮る間は動かないし、どの袋にお菓子が入っているかを分かっていたんです。

それに都会のカラスは人間を襲ってきます。でも男の人は襲いません。女性や子供だけです。弱いことを知っているんです。
人を見ても逃げない大きなカラスの近くを通る時は、ドキドキしてました。長野のカラスはそこまで大胆ではないです。

都会と田舎のスズメも違います。
以前、上野の動物園にアニマルコミュニケーションの練習のため訪れたことがあります。
一人で公園内のベンチでサンドイッチを食べようと、袋から出した途端にスズメがテーブルに降りてきました。
人懐っこい子だわと思って話しかけました。
そうしたら
早くちょうだい、早くちょうだいしか言いません。
ここに座る人間は食べ物を持っていて、自分たちにも分けてくれることを良く知っていました。
お腹いっぱいになると、もう用は済んだと飛び立ってしまいました。
そういえば戸隠では、あまりスズメを見ないような気がします。空にトンビや鷹が旋回して飛んでいるからでしょうか。

田舎では春から夏にかけて草刈りが大変です。
草刈り機で雑草を刈っている人のすぐ後を、ムクドリがたくさんついて行きます。
大きな耕運機の後ろにも、小さなムクドリがたくさんついて行きます。
驚いて出てきた虫をついばんでいるんです。
人間の作業時間はムクドリたちの食事の時間。都会では見られない光景です。

ワイルドな田舎の犬や猫

それに最初の冬にビックリしたことがありました。
戸隠は豪雪地帯です。冬には雪が積もり春まで溶けることはありません。
寒さが嫌いなはずのご近所の猫が、毎日同じ時間に家の前の雪原をパトロールしているんです。
それも雪に足が埋まりながらも毎日歩いています。
それに野良猫もいます。過酷な環境で冬をどこで過ごしているんだろうと、考えてしまいます。

都会では外飼いの犬はほとんど見かけませんが、ここでは外で飼っている家がまだ多いです。
長野市はほとんどの公園に犬を連れて入いるのを禁止しています。
それにも驚きました。
むしろ都会では公園に犬を連れて行くので、朝や夕方は犬連れがたくさんいます。
長野市街地ではどこを散歩するのか聞くと、ただ家の周りをグルグルと歩くだけだそうです。

この辺りは野犬はいませんが、人も犬も少ないので、人慣れ犬慣れしていない子が多いと感じます。
都会と田舎では犬や猫の飼い方が、全然違うと感じました。

大人でも犬に噛まれたり追いかけられた経験がある人が多く、最初に中型犬のウチの子に会うと、大袈裟に感じるくらい警戒されました。
犬の散歩中にご近所さんと立ち話をする時に、ウチの子が静かに座って待っている見て、今では人好きなウチの子の性格が分かり道で会うと可愛がってくれます。

それまでの嫌な記憶を書き換えて、動物との良好な関係を築くお手伝いができると嬉しいです。
ウチの子はとても良いパートナーです

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